東芝の研究者が九大IMIの教授に就任 クロスアポイントメント制度で
九州大学/東芝 2025年3月25日発表
九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(Institute of Mathematics for Industry、以下 九大IMI)と東芝は、クロスアポイントメント制度に基づく協定を締結した。
本制度は、研究者が大学、公的研究機関、民間企業など複数の機関と雇用契約を結び、それぞれの機関で研究・開発および教育に従事することを可能にするものである。2014年に創設され、大学の技術シーズを民間企業に橋渡しすることでイノベーションの創出と人的交流の深化を目指している。
今回の協定により、九大IMIは東芝の研究開発センターに所属する研究者1名を教授として雇用し、雇用される東芝の研究者は、九大IMIの教員とともにインフラ設備・サービスの効率化に資する数理技術のシーズ探索に取り組む。本制度を通じて、数学系の研究科・研究所に企業研究者が大学教員として雇用されることは国内初の事例となる。
今回の協定を通じ、九大IMIと東芝は、インフラ設備・サービスの効率化に資するAI技術と産業数学の進化を共に模索するためのパートナーとして協力する。九大IMIは、インフラ設備・サービスの効率化のニーズに端を発する新たな数理技術を探求・発展を目指し、東芝は、九大IMIが有する数多くの数理シーズからAI技術の向上に資するシーズの発掘を進める。
また、九大IMIと東芝は、インフラ設備や製造装置の効率的で高信頼な運用に向けたAI技術の開発と適用を進めるための共同研究も開始した。
九大IMIと東芝は、産業数学分野を基盤とした学術界と産業界の連携円滑化のための新たなロールモデルを構築し、国内における高度数理人材の育成、産業界における研究開発強化と生産性の向上に貢献する。