エプソン 独自技術による繊維化素材を用いたスニーカーがYUIMA NAKAZATOから初商品化
セイコーエプソン 2025年1月30日発表
セイコーエプソン(以下 エプソン)は、同社独自の繊維化技術「ドライファイバーテクノロジー(DFT)」によって古着などから繊維化した不織布シートの開発を、YUIMA NAKAZATOとの共創を通じて進めてきた。このたび、このシートを用いたスニーカーがYUIMA NAKAZATOより商品化された。エプソンとしては、本共創における初めての商品への活用となる。スニーカーは、2月3日から開催される「YUIMA NAKAZATO展」にて、YUIMA NAKAZATOより販売する。
エプソンは、YUIMA NAKAZATOと2022年にパートナーシップを締結し、ファッションデザイナーの中里唯馬氏とともに環境負荷を低減しながら、一人一人の多様なニーズに応える高品質で持続可能なファッションの進化を目指して活動を進めてきた。2023年1月からは、インクジェット技術によるデジタル印刷にとどまらず、すでに紙の再生で実用化していたDFTを応用し、さまざまな素材から構成される古着などを繊維へ再生する取り組みを開始した。従来の再生手法では異なる性質を持つ複数の素材を一度に扱うことが困難だと考えていた中里氏は、ほとんど水を使わず、衝撃力で素材を繊維化するDFTを応用することで、古着などから繊維化した不織布シートを加工し衣装作品として生まれ変わらせ、継続的にコレクションで発表してきた。さらに、繊維の長さやシートの厚みをコントロールし、エプソンのデジタル捺染技術の顔料インクを用いて不織布の表面に印刷を重ねるなど検証を進めた結果、中里氏が求める強度と外観の美しさを両立させるかたちで、スニーカーとしてYUIMA NAKAZATOによる商品化が実現した。
【開催概要】
■「YUIMA NAKAZATO展」 ―砂漠が語る宇宙と巨大ナマズの物語は衣服に宿るか―
《会期》 2025年2月3日(月) – 2025年2月16日(日)
《会場》 東京シティビュー (六本木ヒルズ森タワー52階)
《Webサイト》 https://www.yuimanakazato.com/exhib_2025.html
《主催》 株式会社YUIMA NAKAZATO
《協賛》 セイコーエプソン株式会社
《協力》 Spiber株式会社
《後援》 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、在日スイス大使館
<展示内容>
中里氏が1月29日にパリのオートクチュールウィークで発表を終えたばかりの最新コレクションも展示される。不織布シートを用いて商品化されたスニーカーに加え、完成に至るまでの検証の歩みが展示される他、中里氏が旅先で撮影した風景写真をエプソンのデジタル捺染技術で生地全面にプリントした衣装などを見ることができる。