富士フイルムシステムサービス 「法人請求オンラインサービス」トライアル版を21自治体が導入
富士フイルムシステムサービス 2024年10月7日発表
富士フイルムシステムサービスは、「法人請求オンラインサービス」トライアル版を新たに21自治体が10月30日から導入すると、10月7日に発表した。
本サービスは、債権回収業務や契約情報確認を必要とする金融機関などの法人が自治体に対して、郵送で行っていた住民票の写しを請求する業務(郵送請求)をデジタル化し、法人・自治体双方の郵送請求にかかわる業務を効率化するものである。同社は、2025年度に本サービスの事業化を予定しており、将来的には国内の自治体の約8割(1,400自治体)への導入を目指している。
これまで法人が郵送請求を行う場合には、紙ならではの作業である請求用書類の出力や封入・投函業務が発生し、自治体ごとに異なる請求手続きに対応していた。また、定額小為替を購入する手間と手数料の支払い、自治体へ書類を送付する郵送代などの負担が生じていた。自治体側でも、受領した封筒の開封や同封書類の管理、おつりを支払うための定額小為替の準備や換金処理などの業務が発生し、自治体によっては年間2万件以上の郵送請求に対応する場合もあった。そのため、法人および自治体双方での業務負荷の軽減が重要な課題となっていた。
本サービスは、オンライン上で請求業務が行えるため、法人は、住民票の写しを請求するための紙の請求用書類の作成・出力や封入封緘、投函業務や請求時の郵送費用が必要なくなる。また自治体は、請求用書類の入った封筒の開封や受領した書類の管理が不要となる。さらに、法人および自治体ともに定額小為替の購入手数料や管理業務が削減される。
2022年11月30日に同社は、法人からの郵送請求業務をシステム上で行うサービスの開発に向け、10自治体・7法人が参加するワーキンググループを発足させた。ワーキンググループにおいて自治体・法人とサービス内容の検討を推進し、「法人請求オンラインサービス」トライアル版を構築した。現在までに、4自治体と法人2社がトライアル利用を開始しており、今回新たに利用を開始する21自治体を含めると利用自治体数は合計25自治体となる。
同社は、本サービスにより、従来発生していた郵送請求にかかわる全業務工程数のほぼ半減を見込んでいる。これにより、法人・自治体双方の業務効率化を実現し、自治体における約4割の業務時間短縮をサポートする。