京セラドキュメントソリューションズ 2024日本パッケージングコンテストで「工業包装部門賞」を受賞

京セラドキュメントソリューションズ 2024年8月30日発表


 京セラドキュメントソリューションズは、公益社団法人 日本包装技術協会が主催する「2024日本パッケージングコンテスト」において、「4つの課題を解決!かるがるジョイント」が、工業包装部門賞を受賞したと、8月30日に発表した。同社は、本コンテストの受賞は17度目となる。

 日本の製造業では、人口減少による人手不足や、製品の設計段階から廃棄物の処理におけるCO2排出量の削減、さらに、原材料価格の高騰による供給安定性の低下などが課題となっている。
 製品を輸送する包装用段ボール箱の開閉部の固定などに使用されるジョイントパーツは、製造の自動化、材料使用量や輸送効率などに改善の余地がありながら、長年新しい商品が開発されていない状況が続いていた。
 そこで、同社は、自社で開発している複合機・プリンターの部品設計技術を生かして、上記の課題を解決する「かるがるジョイント」というジョイントパーツを開発した。

京セラドキュメントソリューションズ「4つの課題を解決!かるがるジョイント」が工業包装部門賞を受賞
左=ジョインを積み重ねた図、右=ジョイントを箱に取り付け前後の写真

■解決した4つの課題
(1)生産の国内回帰・人口減少に向けて、組立の自動化に対応
 ジョイントパーツを重ねて工場に納品できるようにしたことで、部品の取り出しが容易になった。それにより組立を自動化することができ、輸送効率も大幅にアップした。

(2)持続可能な社会に向けて、生産から物流で排出するCO2を削減
 強度シミュレーション設計により、従来の強度を維持しつ材料の使用量を削減する形状の見直しをおこなった。また、再生プラスチックの材料を採用することでCO2を削減した。

(3)物流の2024年問題に向けて、輸送積載スペースの削減(従来比66%減)
 ジョイントパーツを重ねる事ができる形状にすることで、無駄な空間をなくして輸送箱に多くのジョイントパーツを入れることを実現し、輸送効率を大幅に改善した。これにより輸送時のCO2削減にも大きく貢献した。

(4)誰もが取り外し方を理解できて、取り外しに必要な力を削減
 新しく採用されたジョイントパーツは、取り外しが容易に理解できる形状にし、さらに、ロック機能性能は維持したうえで、軽い力でロックが解除できる新機構を採用した。