エプソン 「WorldStar Global Packaging Awards 2024」でプリンターの高性能緩衝材が受賞

セイコーエプソン 2024年7月8日発表


 セイコーエプソン(以下 エプソン)は、世界包装機構(WPO=World Packaging Organisation)主催の「WorldStar Global Packaging Awards 2024」において、使用済みコピー用紙からつくったプリンターの高性能緩衝材としての包装材が『Electronics部門賞』を受賞したと、7月8日に発表した。なお、同社の「WorldStar Award」の受賞は、2007年の大判インクジェットプリンター用インクパッケージでの受賞以来、今回が2度目となる。6月15日にタイのバンコクにて授賞式が開催された。

受賞関係者
「ドライファイバーテクノロジー」を用いて製造した
紙系緩衝材(白色部分)

 「WorldStar Awards」は、包装分野の国際組織である世界包装機構が主催する「WorldStar Contest」において、高い包装技術や優秀なデザインのパッケージに対して贈られる賞である。世界各国・地域の包装コンテストで入賞したパッケージがエントリーでき、その中から審査・選定される。

 エプソンではプリンターをはじめとする精密機器の包装用緩衝材には、従来、石油由来の素材を使用してきているが、環境に配慮し、資源循環を目指した紙系緩衝材を開発した。
 本緩衝材は、社内の古紙回収システムで収集した使用済みコピー用紙を原料とし、エプソンの独自技術「ドライファイバーテクノロジー」により、水をほとんど使わずに繊維化を行い、緩衝材として最適成形することで衝撃を吸収する効果を確保している。
 性能的にも、高性能な石油由来の緩衝材と同等以上の衝撃吸収性を持ち、緩衝距離を変える必要がなく、個装箱のサイズを変えずに済むことから資源の有効活用ができ、現在、プリンターの緩衝材に使用している。
 また、組み立て式のため廃棄時に減容化でき、全体を紙としてリサイクルすることも可能である。これらの包装技術の高さと環境活動が評価され、今回の受賞となった。