OKI 健康行動の習慣化を支援する行動変容プラットフォーム「Wellbit」開発

OKI 2024年4月16日発表


 OKIは、独自開発した行動変容技術に基づいて行動の習慣化を支援する行動変容プラットフォーム「Wellbit(ウェルビット)」を開発したと、4月16日に発表した。
 Wellbitは、スマートフォンやIoTセンサーなどから収集した利用者の行動や環境の時系列データを分析し、習慣化させたい対象行動に合ったタイムリーな利用者向けメッセージを生成して送信することで、利用者の意識と行動に変化をもたらすソフトウェアプラットフォームである。今後OKIは、Wellbitを活用し、運動や睡眠などの健康的な生活習慣を支援するサービスの開発と商品化を進める。

 健康問題や環境保全など、社会課題には人々が習慣を変えることで改善を図れるものがある。たとえば、生活習慣病は不健全な生活の積み重ねを改善することで予防が可能である。しかし、現代社会は高い利便性と引き換えに、生活者自身による健康的な行動習慣の改善が実践しにくい環境にある。OKIは、行動科学や心理学の分野における研究成果を体系化した行動変容理論に基づき、個々の人に合わせたタイムリーでパーソナライズされたメッセージ配信によって人々の行動を習慣化に導く行動変容技術を開発してきた。その成果に基づき、ヘルスケア分野で有効性の検証を重ね開発したのがWellbitである。

 Wellbitには、大きく2つの特長がある。1つ目は、IoTセンサーや定期アンケートで収集した利用者の行動や環境の時系列データから、行動に関する心理状態を推定し、利用者の特性グループを判定することである。2つ目は、実証実験で検証を重ねてきた「習慣化モデル」を用いて、利用者が属する特性グループに適したメッセージ内容や受容しやすいタイミングを決定し、習慣化に効果的な配信を可能としたことである。この仕組みにより、たとえば「行動するつもりがない利用者」「行動するつもりはあるが実践していない利用者」「行動を実践し始めた利用者」といったそれぞれの特性グループに対してパーソナライズされた行動変容支援が可能になる。

 今後は、Wellbitを土台として、健康的な生活習慣を支援するアプリケーションの開発を計画している。また、環境配慮行動などのヘルスケア分野以外への貢献も検討している。