サイボウズ 大陽日酸グループ8,000名がkintoneを活用 契約書管理アプリで推計年間最大400万円削減
サイボウズ 2023年11月6日発表
サイボウズは、日本酸素ホールディングスグループの国内産業ガス事業会社である大陽日酸の業務基盤ならびに企業風土改革ツールとして採択されている「kintone(キントーン)」のDX推進事例を11月6日に発表した。「kintone」は、大陽日酸グループの53社、約8,000人に活用され、グループ全体のコスト削減や不要な出社を削減するなど業務改革の実現に寄与している。
■kintoneの導入背景と効果
大陽日酸は、産業ガスのリーディングカンパニーとして幅広い分野で事業を展開している。kintoneは、大陽日酸が長年業務基盤として運用してきたIT製品のサポートの終了にともない、新たな業務基盤として2017年に採択された。導入から5年以上が経過し、今では同グループ53社で約8,000名のユーザーがkintoneを活用し、600を超えるアプリを運用している。特筆すべきは契約書管理アプリで、同アプリにより約400万円/年のコスト削減が実現されることが推計できる。kintone導入による具体的な効果は以下の3点である。
(1)外部環境からセキュアでタイムリーに業務ができる職場環境づくりの実現
(2)IT部門以外の現場メンバーによるアプリ開発の基盤が整い、脱属人化に成功
(3)ペーパーレス化の実現を通して、大幅なコスト削減を達成
■業務デジタル化の推進の先にある「企業風土改革」を重点戦略に
大陽日酸のICT化における特徴は、「業務効率化」や「コスト削減」も目標として掲げる一方、これらはあくまでも手段である認識で、その先にある「企業風土改革」を重点戦略に掲げ、あらゆる変化にも対応できる強い組織づくりを実現しようとした点である。中でも、IT部門はチームミッションを「開発から教育ルール作りへ」と設定し、「kintone道場」と名付けた社内講習会を定期開催している。IT部門以外の現場メンバーが自らアプリ開発に取り組める企画を実行し、今後も受講者を増やす予定である。
■今後の展望
日本では生産年齢人口の減少が見込まれ、生産性の向上と人的資源の有効活用が求められる。各企業においても、遠隔監視技術などを活用した設備管理や品質管理等の製品開発技術をはじめ、ワークフロー申請や労務処理、部門をまたいだコミュニケーションなどの社内業務基盤整備や、デジタル化による包括的な変革(DX)が必要である。
大陽日酸は、現場メンバーが自ら主体性を養う機会を創出しながら、全グループに所属する一人ひとりがビジネス状況の変化に合わせて柔軟に対応できるような組織変革を目指しており、サイボウズもこの活動をサポートしていく。