東芝 米国国立標準技術研究所の顔認識技術評価テストで日本企業トップの認識精度を達成

東芝 2023年10月27日発表


 東芝は、長年、研究開発を進めている顔認識技術において、米国国立標準技術研究所(NIST)が主催する顔認識の技術評価テスト(FRTE 1:1 Verification)の3つのカテゴリにおいて、日本企業でトップの順位を獲得したと、10月27日に発表した。

 NISTは、100か国以上の様々な人種・性別の数百万人の顔画像の大規模データベース用いた顔認識技術評価テストを継続している。世界各地の346団体から1000を超えるアルゴリズムが投稿されており、業界標準の技術評価テストに位置付けられている。技術評価テストは、2つの顔写真が同一人物かを判定する「1:1照合」において、7つのカテゴリで本人照合精度が評価される。
 このたび、東芝の顔認識技術は、「1:1照合」において、出入国時の撮影画像を用いた照合テスト「Visa-Borderカテゴリ」にて、正しく本人と認識されないエラー率が0.21%と、高い精度で個人を見分けることができ、世界10位、日本企業で1位の成績を獲得した。前回2021年にプレスリリースを行った時点の性能と比較して、約4割のエラーの削減を実現した。
 また、10万人オーダーのビザの画像のみを用いた本人照合テスト(Visaカテゴリ)および「Visa-Borderカテゴリ」で顔の向きが45度以上の角度がついた顔画像による本人照合テスト(Visa-Border Yaw≧45カテゴリ)においても、日本企業で1位の成績となった。
 これらのテストは、多様な状況での本人確認などをモチーフとしており、スマートホームやスマートオフィスにおけるアクセス制御やビル・改札などのゲート通行管理、工場や倉庫でのセキュリティ管理などへの応用が見込まれている。