エプソン 2023日本パッケージングコンテストで「公益財団法人日本生産性本部会長賞」ほか受賞
セイコーエプソン 2023年8月30日発表
セイコーエプソン(エプソン)は、このたび、公益社団法人日本包装技術協会主催の「2023日本パッケージングコンテスト」において、同社のパッケージ作品2点が、ジャパンスター賞の「公益財団法人日本生産性本部会長賞」と包装部門賞の「贈答品包装部門賞」を受賞したと、8月30日に発表した。なお、ジャパンスター賞の受賞は、同社として今回が初めてとなる。
表彰式は、8月30日に東京ガーデンパレス(東京都文京区)で行われた。
公益社団法人日本包装技術協会による日本パッケージングコンテストは、今年で45回目となる日本の包装分野における最大級のコンテストである。時代と社会の要請に対応した、生活文化に優れたパッケージおよびその技術の開発普及に資することを目的に、包装における材料、設計、技術、さらにはデザインからロジスティクスに至るまで多面的に評価し、その年の包装の優秀作品を決定し、「グッドパッケージング賞」として表彰するものである。「グッドパッケージング賞」は、「ジャパンスター賞(全12賞)」が最高賞で、その他に「包装技術賞(全6賞)」と「包装部門賞(全13賞)」の各賞で構成されている。
今回のエプソンの受賞内容は、以下のとおり。
「ドライファイバーテクノロジー」を用いて製造した紙系緩衝材(白色部分)
【表彰名称】ジャパンスター賞『公益財団法人日本生産性本部会長賞』
《入賞作品》使用済みコピー用紙からつくった!高性能緩衝材
《開発経緯ならびに作品の特徴》
エプソンではプリンターをはじめとする精密機器の包装用緩衝材には、従来、石油由来の素材を使ってきているが、環境に配慮し、資源循環を目指した紙系緩衝材を開発した。
本緩衝材は、社内の古紙回収システムで収集した使用済みコピー用紙を原料とし、エプソンの独自技術「ドライファイバーテクノロジー」により、水をほとんど使わずに繊維化を行い、緩衝材として最適に成形することで衝撃を吸収する効果を確保している。
性能的にも、高性能な石油由来の緩衝材と同等以上の衝撃吸収性を持ち、緩衝距離を変える必要が無く、個装箱のサイズを変えずに済むことから資源の有効活用ができ、現在、プリンターの緩衝材に使用している。また、組み立て式のため廃棄時に減容化でき、全体を紙としてリサイクルすることも可能である。
【表彰名称】包装部門賞『贈答品包装部門賞』
《入賞作品》コットン端材を活用した腕時計配送用包装材
《開発経緯ならびに作品の特徴》
エプソン独自の「ドライファイバーテクノロジー」を応用し、コットン衣類の縫製過程で発生する端材を原料としてアップサイクルした新たな包装材を実用化した。この包装材は、エプソンが販売する一部のウオッチ商品に採用されている。コンパクトなデザインかつ、コットンの純白色を生かし清楚感を演出したことにより、ユーザーが購入後も捨てずに腕時計の保管、財布や小物入れとして活用できる。また、素材はコットンが主原料で、これまでに無いような好触感で、折り曲げ、引っ張りに強く、高温高湿下でも機能を損なわない仕様になっている。