ワコム 設立40周年でメッセージ

ワコム 2023年7月12日発表


 ワコムは、7月12日に設立40周年を迎え、同日に下記のメッセージを発表した。


 株式会社ワコムは、本日で設立40周年を迎えました。

 当社代表取締役社長兼CEOの井出信孝は、この節目を迎えるにあたり「これまでお客様やパートナーの皆様をはじめ、たくさんの方々からいただいたご支援のもと、設立40周年を迎えることができました。関係者の皆様に、深く感謝申し上げます」と、述べています。
 続けて、「“描く/書く”という行為は、人々の創作、思考、学習、コミュニケーション、仕事や趣味など、あらゆる部分に関わっており、人間にとってとても大切なものだと思います。ワコムは、デジタルペンとインクの技術で、人々の“描く/書く”という体験の旅を支え続け、さらに、将来世代へ継承していきたいと考えています」と、今後の事業展開における抱負を語っています。

■設立〜デジタルペンの普及へ向けた取り組み
 1980年代はパーソナル・コンピューターの黎明期で、キーボードによるテキスト入力が主流でした。そんな中、1984年世界初のコードレスペンタブレット「WTシリーズ」を発売し、デジタルペンによる直感的なインターフェース開発・提供の歩みを始めました。1987年には、電磁誘導(EMR)方式を採用したワイヤレスペンタブレット「SDシリーズ」を製品化しました。
 1988年以降、ワコムのペンタブレット製品は、スポーツウェアや自動車のデザイン制作などで使われるようになりました。さらに、デジタルフォーマットでの映画作品、テレビ番組、ゲームコンテンツ制作でも利用が広まりました。エンターテインメント用コンテンツ制作や工業製品デザインのデジタル化が進む中、ワコム製品の利用シーンも拡大を続けています。
 これと並行して、ワコムは世界的に事業を展開、1988年4月には欧州の販売拠点(ドイツノイス市)、1991年8月には米州の販売拠点(ワシントン州バンクーバー)を設立しました。
 世界各地のデザイナーやクリエイターの支持を得てワコムのペンタブレット事業は成長し、デジタルペンに関する特許も多数取得して技術を磨き続ける一方、1990年代後半からパーソナル・コンピューター向けにデジタルペン部品のOEM提供を開始しました。現在では、サムスンやレノボなどを含む、多くのITブランドや、文房具メーカー等へと顧客は拡大しています。

■人々が一生をかけて“描く/書く”という体験を支えていく
 2018年4月、現社長の井出信孝が就任時に、デジタルペンとデジタルインクにおける「テクノロジー・カンパニー」として自らの位置づけを定義し、「人々が一生をかけて“描く/書く”という体験を支えていく」という考えのもと、「Life-long Ink(ライフロング・インク)」という理念を掲げました。日々の生活の様々なシーンに、“描く/書く”という行為は存在し、それを支える事業や会社、団体などを含んだコミュニティーも数多くあります。ワコムは、デジタルペンとインクの技術を磨き続け、そうしたパートナーの方々と共に、生活の至るところに溶け込んでいく“描く/書く”という体験を、デジタル技術によってより楽しく、便利で有意義なものにしていきたいと考えています。
 さらに今後は、AI(人工知能)やXR(クロス・リアリティ)、セキュリティーの領域も包含した、デジタルペンとインクにおける技術開発をベースとした、新しい体験価値をご提供していく所存です。こうした取り組みにより、デザイナーやクリエイターの創造性を支える体験を提供する製品群から、多種多様な仕事の現場や学びの現場で多くの方々の日常生活に溶け込むデジタルペンとインクの体験を、パートナーの方々と共にお届けしてまいります。