キヤノンMJとキヤノンITS 地図上で高所カメラを操作 災害時の情報収集・意思決定を迅速化
キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は、ジオテクノロジーズ株式会社が提供する業務用地図アプリケーション開発キット「MapFan SDK for Windows」と連携した「カメラ地図連携アプライアンス」を4月6日より提供開始した。
多くの自治体では、災害発生前後の状況を遠隔で確認するために地図ソフトウエアやカメラシステムなどを導入し、災害発生時の意思決定に活用している。これらのシステムで利用されるカメラは、災害状況を把握することを目的に高所に設置され周辺地域を見渡すことが可能である。一方、映像が広範囲なためどの方面を見ているのか特定が困難な場合が多く、また操作が複雑なことから目標地点の映像表示に時間を要するなど、正確な情報収集を迅速に行うことが課題となっている。
このような課題を解決すべく、キヤノンMJとキヤノンITSは、地図をクリックするだけで目標地点の映像表示が可能で、視覚的にカメラ映像範囲の把握ができる「カメラ地図連携アプライアンス」の提供を開始した。
本アプライアンスは、キヤノンITSが開発した機能により、「地図上の任意の地点を選択すると、カメラの設置場所から選択地点までの距離や高さを計算して、最適なカメラ映像を表示」、「カメラの現在の撮影方角を地図上に表示し、ズームに応じて撮影範囲の形を自動的に調節し表示」することが可能となっている。また、インターネットに接続しないオフライン環境においても、システムを導入することができる。これらの機能により、災害時の正確な情報収集と意思決定の迅速化に貢献するとともに、セキュアな環境を構築することで、国や地方自治体の防災活動を支援していく。
今後は、登録したスマートフォンの位置情報を地図上に表示する機能や、カメラが向いている方向の住所を画面上に表示する機能などの実装を予定している。