エプソン販売 高生産性と高い印捺品質、安定稼働を実現したIJデジタル捺染機Monna Lisa新製品

エプソンML-64000
Monna Lisa ML-64000

 エプソンは、インクジェットデジタル捺染機「Monna Lisa(モナリザ)シリーズ」の新製品として、高生産性と高い印捺品質、安定稼働を実現した「ML-64000」を、3月28日より発売した。販売目標台数は、新商品を含むMonnaLisaシリーズで、2025年までに国内市場で累計80台。
 新製品は、最新のPrecisionCoreプリントヘッドを64個搭載し、標準モードで毎時774平方メートル(600x600dpi–2Pass)の高速印刷で、高い生産性を実現したMonna Lisaシリーズのフラッグシップモデルである。
 各プリントヘッドチップの波形を個別に制御する「Dynamic Alignment Stabilizer(DAS)」技術により、高精度かつ高密度のドット配置を行い、安定した印捺品質を提供する。また8色のインクを左右対称に配列することで、双方向印捺時も同じ順序で色を重ねられるため色ムラのない仕上がりを実現。ベルト送り距離を自動検出し送り量を調節する「Accurate Belt Position Control (ABPC)」技術と併せ、高い生産性を維持しながらもグラデーションや精緻で複雑な幾何学模様も、高品質で美しい印捺を実現する。
 また、新製品は、高度な洗浄機構と自動調整機能により安定稼働を実現する。「毛羽除去システム」を搭載し、ドット抜けの原因となる毛羽がプリンター内部へ侵入するのを防ぐとともに、インクミストを吸引ファンが排出し、ノズル表面にインクミストが付着するのを防ぐ。また「ノズル自己診断システム」により、プリントヘッドのドット抜けを自動検知しインクの吐出を調整して画質を維持する。高精度なプリントヘッド位置合わせ機構やRGBカメラによる自動キャリブレーション機能により、調整を含むヘッド交換作業をスムーズに行うことが可能である。
 さらに機器の稼働状態を遠隔でモニタリングするクラウドサービスプラットフォーム「Epson Cloud Solution PORT」に対応している。接続されているすべてのプリンターの動作状態をパソコンやモバイル機器から確認でき、ダウンタイムとサービスコールを削減、生産性を最大限に高めることができる。
 インクは、10リットルのカートリッジを装着し、印捺中でもインク交換ができる機構で中断のない生産を可能にする大容量インク供給システムを搭載している。
 「GENESTAインク」は、脱気式真空パックの酸性インク・反応インク・分散インク・顔料インクのラインアップで、多種多様な生地やデザインに対応する。用途により、特色インクや浸透液も搭載できる。また、繊維製品の化学物質に対する国際的な安全規格「エコパスポート」認証を取得。加えて酸性インクはbluesignに、反応インクと顔料インクはGlobal Organic Textile Standard (GOTS) 認証機関であるECOCERTに承認されている。