リコージャパン 高セキュリティなオンプレミス環境で生成AI活用 「RICOH オンプレLLMスターターキット」発売
リコージャパン 2025年4月7日発表
リコージャパンは、高セキュリティなオンプレミス環境での生成AI活用を、導入から運用までワンストップで支援する「RICOH オンプレLLMスターターキット」を4月7日から提供開始した。
近年、企業のさまざまな業務への生成AI活用が検討されているが、AI活用にはデジタル人材の確保や開発にかかる工数・費用への対応など、さまざま課題が存在している。また、セキュリティやプライバシー、ガバナンス等の観点から、オンプレミスや自社データセンターなどの社内専用環境でAIを利用したいと考える企業も多く、オンプレミスでのLLM活用に対するニーズが高まっている。
今回提供を開始する「RICOH オンプレLLMスターターキット」は、オンプレミスでセキュアに生成AIを活用するのに必要な環境構築、導入、運用支援までをパッケージで提供するソリューションである。
オンプレミスのGPUサーバーに、リコー製700億パラメータのLLM、生成AI開発プラットフォーム「Dify(ディファイ)」およびその他AI動作に必要なソフトウェアをプリインストールし、オンプレミスLLM動作環境を構築したうえで提供する。併せて導入時の支援および運用支援を行い、社内にAIの専門人材がいない顧客でも安心して生成AIの業務活用を始められる。また、スターターキットに含まれるDifyを活用し、自社の業種業務に合わせた生成AIアプリケーションなどをノーコードで顧客自身が作成できる。

■「RICOH オンプレLLMスターターキット」の特徴
(1) 生成AI活用のための環境構築、導入、運用をワンストップで支援
オンプレミスLLMの動作環境の構築、設置、導入時の教育に加え、メールでの問い合わせサポートやLLMモデルの追加情報提供など、継続した運用支援を行う。
希望の顧客には、顧客情報を学習させるファインチューニングの個別対応(別途有償)も可能である。顧客の業務に最適化できるよう、生成AIの精度向上を支援する。
(2) 高セキュリティなオンプレミス環境で利用可能
顧客の社内ネットワーク環境下にGPUサーバーを設置し、オンプレミスLLMをローカル環境で利用できる。プロンプトを含むすべての情報を社内ネットワークのみで処理するため、高いセキュリティを確保し、安心して利用できる。
クラウド型LLMは、API利用料として生成AI使用量に応じた従量課金制が一般的だが、本サービスはオンプレミスで稼働するため、LLM利用に際して従量課金は発生しない。
機密情報を扱う部門では、使用範囲を限定して生成AIを活用したいというニーズがある。本サービスは、オンプレミス環境でキット化して提供するため部門単位での導入にも最適である。
(3) Dify活用による「AIの民主化」実現の支援
リコーが販売・構築パートナーとして提供している生成AI開発プラットフォーム「Dify」をキット化して提供する。Difyは、ノーコードで生成AIアプリケーションを開発できる点が特徴で、プログラミングの知識がなくても、AIエージェントから複雑なAIワークフローまで、LLMを活用したアプリケーションやサービスを簡単に作成・運用できる。そのため、お客様自身で自社の業務に適したAIを開発することが可能である。