大塚商会とNEC　オンプレミス環境で生成AIを利用　AIサーバーセットを４月に提供開始

大塚商会／日本電気　2025年1月28日発表

　大塚商会と日本電気(NEC)は、オンプレミス環境での生成AI利用を実現するGenerative AI Server セットを共同で商品化した。大塚商会は本セットをソフトウェアやサービスと組み合わせ、「美琴 powered by cotomi」として、4月23日より提供する。これにより、社内のセキュアな環境で機微な情報を含むオフィス文書の高度な利活用が可能となり、文書の作成や要約、社内情報検索やナレッジ管理といった共通業務の生産性と効率の向上が期待できる。販売目標は300社。
　両社は2023年から、生成AI領域において協業しており、今回の取り組みはその一環である。

　様々な企業や団体が生成AIを活用して業務の効率化や生産性の向上を目指す中、社内外の機微な情報を活用する際には情報漏洩や脆弱性への対策が求められており、セキュアな環境での生成AI活用の需要が高まっている。同時に、導入時や運用中のコストを抑えつつ、変化するニーズに迅速に対応できる柔軟なシステムが求められている。
　そこでNECと大塚商会は、セキュアで安全・安心な生成AIサービスの活用に向けて協議を重ね、NEC開発の生成AI「cotomi(コトミ)」を搭載したGenerative AI Server セットを共同で商品化した。本セットでは、設置が容易なタワー型筐体を採用し、高い日本語性能を備えたNEC開発の生成AI「cotomi」を外部ネットワークとの接続がないセキュアな環境で利用できる。本セットをソフトウェアやサービスと組み合わせた『美琴 powered by cotomi』は、導入時や運用中のコストを抑えるとともに、安心のサポート体制を整えている。これにより、より幅広い顧客による生成AIの活用を推進し、企業全体の業務変革に貢献する。

　大塚商会は、社内で培ったAI利活用のノウハウを多くの顧客に提供している。『美琴 powered by cotomi』でも、専門用語やガイドライン、知見などの業界・業種データにも対応する業種特化型の生成AIサービスの提供を予定している。顧客業務に寄り添った解決方法の提案、環境構築前後に発生する、運用に関する相談、継続的な活用の支援を通じて、大手企業だけでなく、中堅・中小企業の顧客による生成AIの活用を推進し、企業全体の業務改革に貢献する。
　NECは、顧客を未来へ導く価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ)」の下、2023年7月から生成AIサービスを展開している。その中核となる「cotomi」は、高い日本語性能と業務システム連携にも適した高速性を両立することで、業種や業務に合わせた高度な応答を実現する。