OKI 屋内外問わず保管されたモノの位置情報をスマホで簡単追跡 ロケーション・在庫管理システムを発売
OKI 2025年1月20日発表
OKIは、屋内外問わず保管された製品や設備品などモノの位置情報をスマートフォンで簡単追跡できるロケーション・在庫管理システム「SHO-XYZ(ショザイ)」を3月から販売開始する。販売目標は、2028年度までに累計13億円。
本システムは、モノにQRコードやRFタグを貼り付けることで、スマートフォンから保管位置や在庫情報を一元管理することができる。これにより、モノが紛失するといった現場の課題を解決し、管理工数を大幅に削減することが可能である。また、本システムは、月額5万円からサービス利用できるため、小規模倉庫や投資が難しい工場などでも手軽に導入できる。
倉庫業や製造業などモノを保管する業務では、保管場所の管理業務が属人的になりやすく、人的ミスによりモノが行方不明になることが日々発生している。その多くの原因は、保管場所の記録漏れや誤登録である。また小規模な倉庫では、人の記憶に頼った管理も多く、一時的にモノが紛失し、その捜索に時間が取られ、予定された期日に出荷できないという問題も発生していた。特に昨今は、物流2024年問題の影響で倉庫での作業者も不足していることから外国人労働者も増えており、言語の壁を越えた運用が必要となっている。
「SHO-XYZ」は、モノに貼り付けられたRFタグをRFIDリーダーと接続したスマートフォンから読み取ることで、屋内外にあるモノの保管位置を自動追跡することができるSaaS型のクラウドシステムである。また、WMSなどの一般的な倉庫管理システムで必要な入出荷などの管理機能も備わっているため、QRコードやバーコードを活用することでモノのロケーションから在庫管理まで行うことが可能である。そのほか外国人労働者への多言語対応や現場で使われている特有の文言などにも対応している。
これにより、作業者の国籍を問わず、現場状況に合わせたモノの位置登録やアプリ上の地図からモノの位置が確認できるため、現場でのモノの紛失事故を抑制させ、捜索時間を短縮することができる。OKIの自社倉庫を使った実証実験では、モノの捜索時間が本システムの未導入時に比べ約75%削減することができた。
また従来は、モノの保管位置を追跡するには、高価な専用機器などを準備する必要があるため、導入コストや運用コストが高額になっていたが、本システムは、小規模倉庫や投資が難しい工場などでの利用を促進できるよう、月額5万円から利用できるSaaS型サービスで提供する。これにより、コスト面が課題となっていた現場でもシステムを導入することができ、業務のデジタル化を実現することが可能となる。さらにスマートフォンやRFタグなどの汎用市販品を使うことで導入費用を抑えることもできる。
今後は、入出荷状態や在庫数、荷物移動履歴といったデータ分析を強化し、現場業務効率化や倉庫の生産性向上に貢献する機能をさらに拡充させていく予定である。まずは、国内で先行販売するが、2026年よりアジアパシフィックを中心に海外へ展開する。本サービスは1月22日から開催しているスマート物流EXPO2025に展示している。