キヤノンITS マイグレーションツールのラインアップを拡充 メインフレームからオープンシステムへ迅速に移行
キヤノンITソリューションズ 2023年12月19日発表
キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は、メインフレームから迅速かつ高品質で実現するマイグレーションのサービスをリニューアルし、2024年1月9日より提供開始する。
2018年に経済産業省が公表した「DXレポート」の中で、複雑でブラックボックス化したレガシーシステム残存に起因する経済損失の発生を「2025年の崖」として警告している。それ以降、企業のDX推進が加速したが、慢性的なIT人材不足や新型コロナウイルスなどの影響により本質的なDXへの取り組みが遅れている。このような状況の中、一部メインフレームメーカーがメインフレームの販売およびサポート終了を発表しており、メインフレームからオープンシステムへのマイグレーションを選択する顧客が増加している。
キヤノンITSは、このような状況を踏まえ、オープンシステムへのマイグレーションを望む顧客の多様な要望に応えるために、従来得意とするIBM製/NEC製のマイグレーションに加えて、富士通製MSP版バッチマイグレーションツールの機能追加などにより、対象資産の網羅性を向上させた。これにより、マイグレーションサービスをリニューアルし、過去30年以上にわたるマイグレーションの実績から得た技術力と経験を活かし、より迅速で高品質なサービスを提供する。
■マイグレーションサービスの特長
(1)ストレートコンバージョンによる安定性と信頼性の確保
キヤノンITS独自のツールによるストレートコンバージョンにより、マイグレーションにおける最大のリスクとなる手修正を極小化することができ、安定性と信頼性向上を実現する。
(2)メインフレームの利用者として培った業務および開発ノウハウの活用
かつてメインフレームを利用していた経験から、マイグレーションにおける豊富な業務ノウハウとシステム開発力を有しており、マイグレーションにおける顧客のさまざまな要望に応えるサービスを提供する。
(3)マイグレーションの自動化を支援する変換ツールの活用
キヤノンITSが保有する変換ツール群を、顧客の要望に沿うようカスタマイズする。実績豊富なツールを活用することにより、迅速なマイグレーションを実現する。
(4)品質を高めるテスト支援ツールの活用
本番電文を用いたオンラインテスト実施ツール、Web版端末シミュレータ、データやファイルを比較するコンペアツールなどの活用により、品質の高いマイグレーションを実現する。
(5)4GLやプリコンパイルなど幅広い言語に対応
COBOL以外の言語(IDLII、COBOL/S、EASYなど)についても、キヤノンITS独自のツールにより品質の高いコンバージョンを実現する。
キヤノンITSは、引き続き、IBM製/NEC製/富士通製のメインフレームからオープンシステムへのマイグレーションを支援する。2024年度以降も、AIMのほかDB/DCのマイグレーションツール、オンライン基盤の機能拡充を予定している。
また、マイグレーション後の基盤環境として、キヤノンITSが提供するITインフラサービス「SOLTAGE」のIaaS型クラウドサービス「マネージドクラウドサービス」を活用したトータルマイグレーションサービスの提供を予定している。これにより、マイグレーションが組み込まれたサービスが展開され、顧客のシステムを包括的にサポートする。「SOLTAGE」は、ITシステムの多様な課題に寄り添うマルチサービスプラットフォームとして顧客システムのリフト&シフトを支援し、デジタルトランスフォーメーションの実現に貢献する。