村田機械 クラウドベースのIoT統合型製造実行システム「Information Organizer」発売

村田機械 2023年7月11日発表


 村田機械は、クラウドベースのIoT統合型製造実行システム「Information Organizer」を開発。ムラテックフロンティアを通じ、7月12日より販売を開始する。年間販売目標は10システム。
 Information Organizerは、様々な工場設備をIoTでつなぎヒト・モノ・設備を最適管理できる、製造現場のDXを手軽に実現するクラウド型製造実行システム(MES)である。工場内のIoT設備など現場から収集した様々なデータをクラウドのデータベースに集約して見える化し、最適な製造環境を構築する。生産進捗のリアルタイム管理やIoT設備の稼働監視、人員配置の最適化など、自社実践で培った多彩なコンポーネントから構成され、必要な機能だけをフレキシブルに選択できるのが特徴である。

 Information Organizerは、自社工場のモノづくりにおけるIoTノウハウを取り込んで開発したシステム製品である。紡績機械・工作機械・マテハン機器などを手掛ける村田機械では、各工場において、部品加工から組立、大量生産から多品種少量生産、安定的な需要のあるものから生産変動の多い製品まで様々な形態のモノづくりを行っており、QCD改善のためDX推進に注力している。また、様々なメーカーの設備を使用する工場のIoTで課題となるシームレスなデータ収集には、デジタル複合機やセキュリティ機器などのICT製品を手掛ける情報機器事業の開発力を生かし、FA向けの取り組みを支えるプラットフォームとして社内で開発・運用してきたシステムをクラウド化し、この度製品化した。

【特徴】
(1)クラウドに収集した現場データをダッシュボードで可視化
 工場内のIoT設備や電子帳票で収集した製造現場データをクラウドのデータベースに集約し、見やすいダッシュボードで可視化する。工程・設備・人員のパフォーマンスが最大限に発揮できているか視覚的に把握でき、生産性向上に貢献する。

(2)マルチベンダーの工場内IoT設備とシームレスにつながる
 通信規格が異なる様々な工場設備のデータ取得を実現する、エッジコンピューティング領域のオープンソフトウェアプラットフォーム「Edgecross」に対応し、マルチベンダーの工場設備や各種センサーから稼働データをシームレスに収集する。また日報や検査記録などの現場帳票をノーコードでアプリ化してスマホやタブレットで手軽に入力・記録でき、紙ベースでは困難だった帳票情報のデータ化・収集にも役立つ。

(3)多彩なコンポーネントから必要な機能を柔軟に選べる
 生産進捗のリアルタイム管理や人員配置、図面管理など、自社工場の現場ニーズから生まれた多彩なコンポーネントで構成されるプラットフォームから、必要な機能だけを自在に選べるフレキシビリティが特徴である。また、個々の顧客の業務環境に応じてシステムを最適化するカスタマイズも柔軟に対応可能である。

【主なコンポーネント】
■モノの管理
 ・生産進捗のリアルタイム管理
 ・サプライチェーンを一元管理
 ・受発注業務を一元管理
 ・図面管理・かんたん検索
■ヒトの管理:人員配置を最適化
■設備の管理:工場内IoT設備の稼働監視

《「Information Organizer」販売価格》
 500万円/コンポーネントより (別途月額保守料金)