エプソン販売 IJデジタル捺染機 Monna Lisa『ML-32000』発売
エプソンは、インクジェットデジタル捺染機 Monna Lisa(モナリザ)シリーズの新商品として、高生産性と高い印捺品質、安定稼働を実現した「ML-32000」を、6月22日に発売したと、同日発表した。販売目標台数は、新商品を含むMonnaLisaシリーズで、2025年までに国内市場で累計80台。
■「ML-32000」の主な特長
(1) 高い生産性と印捺品質
「ML-32000」は、PrecisionCoreプリントヘッドを32個搭載し、標準モードで毎時423平方メートル(600x600dpi–2Pass)の生産性を備えた「Evo Tre 32」の後継機である。
各プリントヘッドチップの波形を個別に制御する「Dynamic Alignment Stabilizer(DAS)」技術により、高精度かつ高密度のドット配置を行い安定した印捺品質を提供する。また8色のインクを左右対称に配列することで双方向印捺時も同じ順序で色を重ねられるため色ムラのない仕上がりを実現。ベルト送り距離を自動検出し送り量を調節する「Accurate Belt Position Control(ABPC)」技術とあわせ、高い生産性を維持しながらもグラデーションや精緻で複雑な幾何学模様も、高品質で美しい印捺を実現する。
(2) 最小限のダウンタイムで安定稼働
インクミストを吸引ファンが排出し、ノズル表面にインクミストが付着するのを防ぐ。また、2種類のセンサーを搭載。万が一、布にしわや折れなどが発生した場合でも、センサーが検知し、即座に印捺を停止して、ヘッド擦れを防止する。さらに、高精度なプリントヘッド位置合わせ機構により短時間でヘッド交換作業ができる。
(3) 使い勝手
インクラックを本体内に組み込むことで従来機に比べ設置面積を削減している。インクは、大容量の10リットルのカートリッジが装着可能。印捺中でもインク交換ができる機構で、中断のない生産を可能にする大容量インク供給システムを搭載している。また、プリントヘッドとインクの性能を最大限に生かすために開発したエプソン純正ソフトウェアRIP「Epson Edge Print Textile」を用意。直感的に操作できる画面レイアウトで、Step & Repeatなどテキスタイルの印捺に必要な機能を標準で搭載している。
(4) 安全・環境を考慮した自社開発「GENESTAインク」搭載
「GENESTAインク」は、脱気式真空パックの酸性インク・反応インク・分散インク・顔料インクのラインアップで多種多様な生地やデザインに対応し、繊細な色使いから鮮やかな発色まで、思い通りに表現できる。用途により特色インクや浸透液も搭載できる。また、繊維製品の化学物質に対する国際的な安全規格「エコパスポート」認証を取得。加えて酸性インクはbluesignに、反応インクと顔料インクはGlobal Organic Textile Standard(GOTS) 認証機関であるECOCERTに承認されている。