リコー 国内希望退職制度「セカンドキャリア支援制度」を実施

リコー 2024年9月12日発表


 リコーは、デジタルサービスの会社として成長を実現し企業価値を持続的に向上させていくことを目指し、「企業価値向上プロジェクト」に取り組んでいる。その一環として、希望退職制度である「セカンドキャリア支援制度」を国内で実施することを決定したと、9月12日に発表した。

■実施の背景
 リコーは、デジタルサービスの会社としてのさらなる成長を目指し、相応しい事業経営体質を構築するために、2023年4月から企業価値向上プロジェクトに取り組んでいる。株主・投資家・アナリストとの対話や資本市場目線での分析など、様々な角度から企業価値向上のために同社が取り組むべき課題について検討を進めた。中でも最大の課題は、収益性の改善にあり、デジタルサービスの会社として成長を実現するためには、各事業のビジネスモデルに適合した収益構造の実現が必要であることから、抜本的な収益構造変革を推し進めている。
 具体的には、「オフィスサービス利益成長の加速」と、それを支える「本社改革」「事業の『選択と集中』の加速」「オフィスプリンティング事業の構造改革」の4本柱でプロジェクトを推進している。変革を一層加速するため、デジタルサービスの会社として必要なスキル、人員の強化を推進すると共に、事業環境の変化に即して各地域で人員体制の適正化に取り組んでいる。この一環として、海外のグループ会社における構造改革に加え、今回新たに国内で希望退職制度である「セカンドキャリア支援制度」を実施する。これにより、グローバルで人員の最適化を進めていく。

■実施の概要
 本制度の実施により、リコーおよび国内グループ会社における人員約1,000人規模の適正化を進める。海外のグループ会社における構造改革も含めると、国内・海外合わせて、グループ全体で2,000人規模の人員適正化を見込んでいる。なお、これらの施策は各国・地域の労働法、規則、及び規制に従って実施している。
 国内における実施内容は以下の通りである。

【セカンドキャリア支援制度(希望退職者の募集)概要】
《対象会社》 リコー および 国内グループ会社の一部
《対象者》 年齢・ジョブグレード・勤続年数等が、所定の募集条件を満たす社員
《募集人員》 1,000名程度
《募集期間》 2024年10月1日〜2025年2月28日
《退職日》 2025年3月31日(予定)

■今後の見通し
 国内における「セカンドキャリア支援制度」実施にあたっての早期割増退職金の支払い等に伴い、2024年度中に約160億円の一時費用を計上予定である。費用削減効果は、2025年度で90億円を見込んでいる。
 2024年度見通しへ織り込む一時費用は、2024年度第1四半期決算説明会における「企業価値向上プロジェクト進捗報告」(2024年8月6日)にて発表している100億円と合わせ、現時点で約260億円となる見込みである。また、同報告にて発表している各施策の2025年度までの想定効果額には、本施策の費用削減効果を含んでいる。
 企業価値向上プロジェクトで取り組む各施策(効果額)の進捗等を含めた当年度業績への影響については、今後の状況等を精査した上で、確定し次第発表するとしている。