リコージャパン スクラムパックは累計21万7,000本超を販売

圧倒的な顧客接点戦力を活かし、オフィスサービス事業を強化

リコージャパンの木村社長
リコージャパンの木村社長

 リコージャパンの木村和広社長は7月22日に記者会見を行い、オフィスサービス事業を次の主軸事業とするため注力する方針を語った。
 同社は、従業員約1万8,000人で全国に約350拠点を有し、約100万事業所の顧客をサポートしている。その顧客接点戦力は、セールス約7,900人、カスタマーエンジニア(CE)約4,600人、システムエンジニア(SE)約1,300人、コンタクトセンター約1,000人である。さらに販売・サービスパートナー約3,200社が加わった戦力は、セールス約1万2,600人、CE約6,300人になる。
 この圧倒的な顧客接点戦力により、同社は調査会社の顧客満足度調査において、ITソリューションプロバイダーおよびIT機器保守部門で7年連続1位を獲得するなど、ITサービス分野で高い評価を得ている。同社の売上構成は、2017年度にオフィスプリンティング(OP)事業が53%、オフィスサービス(OS)事業が38%であったが、2021年度にはOS事業が47%、OP事業が44%と逆転した。この間にOS事業売上は、1.2倍になった。
 木村社長は「まだまだ拡大の余地がある」と、OS事業への取り組みを強化する方針である。
 今年1月に施行された「電子帳簿保存法」は、2年間の宥恕期間が設けられたものの中小企業の取り組みは急加速している。リコージャパンでは、この6ヵ月で「MFP+EDW連携証憑電子保存ソリューション」を1,500本以上販売した。
 木村社長は、デジタルサービスの強化、フルサポートサービス、DXの支援を事業の柱とし、そのためのデジタル人財への投資拡大や、多様な人材がいきいきと活躍し、成長できる人事制度改革を推進して、組織生産性を向上する方針である。

■リコージャパンの提供するデジタルサービス
 リコージャパンは、業界に先行して中小企業向けにさまざまな業種・業務に特有の課題を集約した「スクラムパッケージ」を構築し販売してきた。さらに、中堅企業向けに顧客企業ごとのニーズに合わせてアレンジできる「スクラムアセット」を提供している。これらは、RDPS(RICOH Digital Processing Service)の中核をなしている。
 先行した「スクラムパッケージ」は、2017年10月に販売開始して2021年度(今年3月末)に累計販売本数が21万7,000本になった。現在、9業種3業務向けに154パックをラインアップしている。2021年度の販売本数は7万7,000本で、売上は484億円(前年度比7%増)であった。
 また「スクラムアセット」は、2021年度(今年3月末)に累計販売本数が7,397本になった。現在、重点2業種3業務を中心に82モデルをラインナップしている。2021年度の販売本数は4,044本で、売上は313億円(前年度比48%増)であった。※
 同社は、RDPSのさらなる強化・拡充を目指し、今秋にリコーブランド版kintoneを投入する予定で、これにより業種業務により深く刺さるソリューションを提供する。さらに、リコーが子会社化を予定しているスキャナーメーカーPFUの技術により、多様な用紙を読取ることで、業務処理を電子化する課題解決ソリューションを強化する方針である。

(※スクラムアセットの累計販売本数と実績数値について、7月29日14時に訂正いたしました)