エプソン YUIMA NAKAZATOによる、古着からアップサイクルした新コレクション制作をサポート

デジタル捺染技術とドライファイバーテクノロジーを活用

 セイコーエプソン(以下、エプソン)は、ファッションデザイナー中里唯馬氏が主宰するYUIMA NAKAZATOとともに、1月25日にフランスで開催されたパリオートクチュールファッションウィーク2023年春夏コレクションにおいて、エプソンのデジタル捺染技術とドライファイバーテクノロジーによって使用済みの衣服からアップサイクルした新コレクション制作をサポートしたと、1月26日に発表した。

エプソン YUIMA NAKAZATOによる、古着からアップサイクルした新コレクション制作をサポート
© Luca Tombolini x Yuima Nakazato

 エプソンのドライファイバーテクノロジーは、既に紙のアップサイクルを実用化している。このたび初めて使用済みの衣服から、水をほとんど必要としない繊維化技術をベースに新たな不織布を生み出すことに成功し、本コレクションの一部に使用された。
 本コレクションにおけるYUIMA NAKAZATOの作品に使用された生地の一部は、世界各地から廃棄される衣服が多く集まるアフリカで調達されており、中里唯馬氏が実際にケニアを訪れて回収した古着から生まれている。これらの古着は、エプソンのドライファイバーテクノロジーによって合計で約50m分の不織布シートへ再生し、エプソンのインクジェットデジタル捺染機「Monna Lisa」で顔料インクを使用して印刷され、新しい衣服の一部へとアップサイクルされた。衣服への利用は実験段階だが、YUIMA NAKAZATOとエプソンは今後も共同での研究を進める。
 また、会場装飾に用いる造作物の一部を、会場のあるパリで印刷することで、YUIMA NAKAZATOの制作を効率的にサポートした。