リコー 教育現場でのプラスチックのリサイクル・再利用の実証実験を開始
リコーは、鎌倉市教育委員会と共同で、教育現場で出た廃プラスチックの一部をリサイクルし、3Dプリンター材料として活用する実証実験を11月28日より開始したと、同日発表した。
小学校の授業で児童が使用したプラスチック製のアサガオの鉢を回収し、リコーがフィラメントへの加工を行ったうえで、3Dプリンターが設置された中学校へ3Dプリンターの材料として提供する。提供した再生フィラメントは、中学校の美術の時間でのアート作品の制作や、技術の授業の教材など、さまざまな用途で活用される。
このほかリコーでは、このような再生フィラメントを用いた3Dプリンターを活用したSDGsワークショップの開催も検討しており、児童・生徒のSDGsや脱炭素社会への理解促進に貢献する。
リコーの新規事業創出の取り組み「TRIBUS(トライバス)」で採択された「WEeeT-CAM(ウィットカム)」は、3Dプリンターを活用して製造したピコ水力発電システムのレンタルサービスと、再生エネルギーおよび再生プラスチックを学ぶワークショップサービス「LIFE PARTS」を提供している。
リコージャパンは、2021年より、STEAM教育推進のため「STEAM Lab実証事業」(主催:インテル)にパートナー企業として参加している。STEAM Lab実証事業は、インテルおよびパートナー企業が連携して、実証校におけるSTEAM Lab環境構築に必要な周辺機器・ソフトウェア等を提供し、STEAM教育のカリキュラム開発・実践をサポートするものである。2022年4月から2024年3月までのSTEAM Labの実証地域の1つとして鎌倉市が選定されており、リコージャパンは鎌倉市立手広中学校に3Dプリンターをはじめ必要な環境を提供・導入している。
社会における SDGsの広がりをうけ、学校教育活動においてもSDGsへの関心が高まっている。また、ますます発展していくデジタルファブリケーションの技術等を活用した教科横断的な学びの重要性が高まっており、環境配慮と技術活用の両方の視点が教育現場に求められている。
上記のような背景から、3Dプリンターの活用に強みを持つリコーグループと、教育現場におけるSDGsの学習に高い意識を持つ鎌倉市教育委員会が協力し、実証実験を行う。