富士フイルムBI 商業印刷用の高速ロール紙カラーIJプリンターを発売
富士フイルムビジネスイノベーション 2025年1月30日発表
富士フイルムビジネスイノベーション(富士フイルムBI)は、商業印刷市場向け高速ロール紙カラーインクジェットプリンター「Jet Press 2160CFG」の受注を、1月30日から国内で開始した。新商品は、従来機の特徴であるオフセット印刷に迫る高画質を継承し、同社が2024年4月に発表した新開発のプリントヘッドの駆動技術を搭載しており、業界トップクラスの最速毎分160m(A4カット紙換算で毎分2,096ページ)での印刷を実現した。
さらに、1200×1200dpiの高解像度印刷時には業界最高速となる毎分106m(A4カット紙換算で毎分1,388ページ)での印刷も可能にした。パンフレットやダイレクトメール、流通系の商品カタログなど、商業印刷に求められる高画質な印刷と高生産性に加え、デジタル印刷ならではの機動性を備えた商品である。
印刷業界では、人手不足に伴い業務効率化への対応が迫られる中、生産性の向上が重要な課題となっている。そのため、印刷会社には、オペレーターの作業負担を軽減するため、高品質な印刷物を安定的に生産するための最適な生産設備や印刷技術が求められている。
富士フイルムグループでは、これらの課題を解決するために高性能インクジェットヘッド「SAMBAヘッド」を「Jet Press」シリーズに搭載。「SAMBAヘッド」のノズルやインク流路は、サブミクロンの精度で加工するMEMSプロセスによって生産されているため、印刷時に微小インクドロップの滴量均一性と吐出方向の正確性を実現する。また、プリントヘッドのノズル付近のインクを絶えず循環させることで常に最適な吐出を維持する。これらの特長により、長時間の連続印刷でも高い生産性を維持しながら、安定的に高画質な印刷が可能である。
インクジェットプリンターでの高画質、高速印刷には、時間あたりのインク吐出量を増やす必要があり、これまではその制御が難しいという課題があった。今回発売する「Jet Press 2160CFG」では、「SAMBAヘッド」を活用して新たに開発した高精度に最適なインクの吐出をコントロールする駆動技術を搭載しており、高精細な画質を保ちながら印刷速度の高速化を実現した。