村田機械 ランサムウェア対策機能を強化 中小企業向けUTM内蔵ネットワークストレージ新モデル発売

村田機械/ムラテックフロンティア 2024年10月23日発表


(左) IPB-8557/IPB-8357、 (右) IPB-8057

 村田機械は、UTM内蔵ネットワークストレージ「InformationGuard EX(インフォメーションガード・イーエックス)」の新モデル「IPB-8557」「IPB-8357」の2製品と、ネットワークストレージ機能に特化したモデル「IPB-8057」を、ムラテックフロンティアを通じ11月中旬より順次発売する。同製品はそれぞれ、2023年11月に発売された「InformationGuard EX IPB-8555/8355/8055」の後継モデルである。

 企業の業務データを暗号化して身代金を要求する「ランサムウェア」によるサイバー攻撃の被害件数は依然高い水準で推移しており、その6割以上は中小企業という現状において、中小企業のセキュリティ対策強化は喫緊の課題である。「InformationGuard EXシリーズ」は、UTM機能により外部からの不正侵入やウイルス攻撃による感染を防止するとともに、ストレージ機能で不意の障害や事故から業務データを守り、オフィスのセキュリティ向上と業務効率UPを1台で実現する中小規模事業所向けのセキュリティ対策製品である。
 ハードウェアは5年間無償保証で、ハードディスク障害などトラブル発生時には同社サービスエンジニアが迅速に対応。導入から運用・メンテナンス面までムラテックがトータルサポートを提供することで、専門知識がなくても安心して利用できる。

 新モデル「IPB-8557/8357/8057」では、新たに「ロールバック機能」を搭載した。指定したストレージの共有フォルダーに対してスナップショット方式でデータの瞬間イメージを一定間隔で保存し、過去のファイルを手軽に呼び出せる便利機能である。ファイルは読み取り専用で保存されるので、万が一ランサムウェアに侵入されても上書き(暗号化)されず必要なデータをすぐに呼び戻すことができ、BCP対策として有効である。また、誤って削除や編集ミスしたファイルも過去の状態へ手軽に戻せるので、日頃の業務効率向上にも役立つ。
 また新モデルでは、ストレージ標準搭載のウイルスチェックエンジンをソフォス社の「Intercept X Advanced for Server」に刷新。ストレージに書き込まれたファイルに対して、高精度なパターンマッチングと機械学習エンジンでウイルス検出を行い、自動的に隔離する。また、USBメモリーを挿入することで、メモリー内のウイルスチェックも行うことができ、ネットワーク内でのウイルス感染を防ぐ。さらに、見積書や請求書などの電子取引データを令和3年度改正電子帳簿保存法で定められた保存方法に則って手軽に保存・管理できる機能を従来モデルに引き続き標準搭載し、これにより公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が認証する「電子取引ソフト法的要件認証」も取得した。