コニカミノルタ　再生プラスチック利用を社外製品にも展開

コニカミノルタ　2024年5月9日発表

　コニカミノルタは、循環型社会に貢献する再生プラスチックの活用に積極的に取り組んでいる。同社はこの度、自社のアップグレードリサイクルのノウハウを活用し、NECプラットフォームズとの共同開発により、使用済みPCガロンボトル由来の再生プラスチックをNECプラットフォームズ製品である家庭用Wi-Fiルータ「Aterm(エーターム)」の外装部品へ供用開始した。

■「Aterm」用再生ポリカーボネートの共同開発について
　NECプラットフォームズの家庭用Wi-Fiルータの新製品「Aterm WX5400T6」（5月16日発売）では、外装プラスチックの約40%に使用済みガロンボトル由来の再生ポリカーボネートが採用されている。ルータの外装部品には難燃性と強度が必要であるため、コニカミノルタとNECプラットフォームズは、これらの機能を付加したアップグレードリサイクル材を開発し、製品への搭載を実現させた。

■コニカミノルタ製品における再生プラスチックの使用
　コニカミノルタは、使用済みペットボトルおよびポリカーボネート製ガロンボトルを複合機の外装材に、また、使用済み遊技機から回収したABS樹脂を内装材にリサイクルするために、強度や難燃性、成形容易性を向上させる技術開発に取り組んできた。2019年度に発売した製品では、材料技術と加工技術をさらに進化させ、PCR比率を約70％まで高めた再生PC/PETを外装材に、95％以上に高めた再生ABS樹脂を内装材に採用している。これにより、再生プラスチックの使用は本体総樹脂量の重量比で約35％まで高めた。
　また、ポリエチレン製ミルクボトルを複合機用のトナーボトルにリサイクルしている。牛乳の臭いや品質悪化につながる有機不純物を取り除く洗浄技術を開発し、メキシコとマレーシアで量産体制を確立した。トナー容器の原材料におけるPCR比率は40％にまで高めることに成功しており、一部の製品で100％を達成している。