リコー　エスニックウェアブランドのRANGORIEを譲渡

リコー　2024年1月29日発表

　リコーは、リコーの新規事業創出プログラム「TRIBUS（トライバス）」から誕生したアパレルブランド「RANGORIE（ランゴリー）」を、合同会社For DiLに譲渡することを決定し、1月29日を実行日として、譲渡契約を締結したと、同日発表した。

　ランゴリーは、インドの農村部に住む女性の雇用創出を目的として、インドの色柄をあしらったエスニックウェアを生産販売するアパレルブランドである。2019年に「一人ひとりが可能性を最大限発揮できる社会をつくる」というビジョンを掲げ、インドの下着ブランドとしてスタートした。
　2020年のムンバイでのテスト販売後は、新型コロナウィルス感染症の拡大によりインドでの販売が困難となったため、インドでの生産立ち上げと日本での生産販売を進め、日本国内の顧客から好評を得ていた。2022年は、これまでの自社ECサイト、期間限定POPUPショップといった直販チャネルから、スポーツショップやヨガスタジオでの委託販売といった新たなチャネルを開拓。2023年4月には、香港で行われたアジア最大級のファッショントレードショーである「ファッション・インスタイル」に参加するなど、海外での展開を開始するなど、さらなる販売拡大にも取り組んできた。
　2023年5月に発表した同ブランドコレクション第5弾「Varanasi（バラナシ）」では、インドの社会企業/NGOであるDRISHTEE（ドリスティ）と協力しビハール州バーガルプルで縫製工房を立ち上げ、現地の女性たちが生産した商品が発表された。
　このように、インドの女性に「はたらく歓び」を、日本の女性に「健康的なライフスタイル」を提供する活動をしてきたランゴリーだが、同ブランドがより発展するための新たな事業戦略を模索していた。

　For DiLは、ヒンディー語で「心」を意味する“DiL”を社名に冠し、「人の心を1番に尊重し　全ての人が最高の心地良さと共に生きていける　より良い社会の実現　そして世界平和の実現を目指します」という企業理念のもと活動している。脳科学的な観点をもとに、深刻な社会問題であるメンタルヘルスに重きを置いたライフスタイルブランドである「ホリスティックセラピー」、「リトリート」などの事業を展開し、日本のみならずインドや海外への展開も進めている。

　リコーおよびランゴリーはFor DiLの企業理念に賛同し、同ブランドをFor DiLに譲渡することによって、同社のもつアパレル事業のノウハウが生かされることで、ランゴリーのさらなる成長に見込めると判断し、今回の合意に至った。
　なお、ランゴリーから発売済みの商品に関して、1月29日から1年間はリコーで引き続きサポートする。

【For DiLの会社概要】
《会社名》　合同会社　For DiL
《所在地》　〒107-0062　東京都港区南青山2-2-15
《代表者》　薄田 大輝、三井 里菜
《設立日》　2021年2月3日
《資本金》　200,000円
《事業内容》　アパレル・服飾雑貨・生活雑貨の企画、デザイン及び販売、ヨガクラス・イベントの運営