富士フイルムBI 製薬業界のDXに 製薬企業向け「製造販売後調査 契約支援サービス」を提供開始

富士フイルムビジネスイノベーション 2024年1月16日発表


 富士フイルムビジネスイノベーション(富士フイルムBI)は、製薬業界のDXに貢献するため、医薬品の製造販売後調査における契約書類の作成業務を支援する「製造販売後調査 契約支援サービス」を1月16日より提供開始した。本サービスは、同社が開発した契約書類作成プラットフォームを使用するもので、契約書作成に掛かる工数を大幅に削減することができる。

 医薬品の製造販売後調査では、製薬企業と医療機関が調査ごとに契約を結ぶ必要がある。契約に必要となる書類の種類やその書類に記載する内容は、医療機関によって異なるため、製薬企業は業務工数の増加や、書類作成の属人化という課題を抱えている。
 同社は、事前に収集した個別の医療機関固有の契約書フォーマットに、契約に必要となる情報を自動で組み込む契約書類作成プラットフォームを開発した。また、契約書類の作成の業務効率化を目的として、中外製薬と契約書類作成プラットフォームの実証実験を実施。その結果、契約書類の作成に掛かる工数を約60%削減できることを両社で確認した。

 今回提供を開始する「製造販売後調査 契約支援サービス」は、富士フイルムBIの契約書類作成プラットフォームを活用したもので、必要となる情報が記入済の契約書類を同社スタッフがチェックしたうえで、同社から製薬企業に納品するサービスである。
 製薬企業は、本サービスの利用により、契約書の作成に掛かる工数を大幅に削減できる。また、医療機関ごとの様式の違いを意識することなく、記入時の表現のゆらぎや、手作業での転記ミスなどの不備の低減にもつながり、契約書類の品質安定を実現する。

 今後富士フイルムBIは、契約書フォーマット収集先医療機関の拡充や文書種類の追加に加えて、契約支援サービスの対象を製造販売後調査から治験などの領域まで拡大するなど、より多くの顧客のDXに貢献できるよう取り組んでいく。