ミマキエンジニアリング アームロボ導入でオペレーターの作業時間を90%削減
オーダーグッズ・工業製品プリント自動化パッケージシステム「M2COA」シリーズを発表
ミマキエンジニアリング 2023年12月12日発表
ミマキエンジニアリングは、同社製UVプリンター製品と連動して自動的に印刷媒体(メディア)を配置・回収しオーダーグッズや工業製品のプリント工程を自動化するパッケージシステム「M2COA(エムツーコア)」を発売すると、12月12日に発表した。12月下旬より日本国内で販売開始を予定している。
現代社会において人手不足は大きな課題となっており、特に製造業における労働人口の減少は年々深刻化している。後進が育たない、優秀な人材が退職してしまった等の理由から人手が足りていない企業は増加傾向にあり、企業として喫緊の課題に挙げられることも少なくない。
人手不足の解消や省人化を進める有効な手段のひとつがDX(デジタルランスフォーメーション)化である。DX化を推進することで、人手不足はもちろん人件費高騰、生産効率の課題を解決に導き、競合から優位性を獲得することは、各企業の持続にも必要不可欠である。産業用プリンターのメーカーとして、ミマキエンジニアリングがその自動化パッケージシステムを製品化することで、産業プリント工程のDX化を推進する顧客に以下のメリットを提供する。
(1)プリンター・RIP(出力用画像データの変換処理ソフト)・ロボットの連携動作の効率化
(2)これらの保守サポート窓口の一本化により迅速なアフターサービスの提供
(3)標準パッケージ製品の販売による導入コストの低減
今回発表する「M2COA」は、「協働ロボット」を採用したアームロボ1台が最大3台のプリンターと連動し、自動的にメディアを配置・印刷指示・回収するプリント工程自動化システムである。単純なメディア配置作業を自動化することで、プリント工程のオペレーターの作業時間を約90%削減し、自動化が困難な後加工や品質検査の仕事も担え人手不足を解決する。また無人運転も可能で1日当たりの生産量を約20%増加できる。
さらに、DX化のボトルネックとなりやすいIT人材の不足に備えて、「M2COA」はSIer(システムインテグレータ)などの専門業者なしで導入・移設ができるパッケージ製品である。導入からオペレーターのトレーニング、及び定期点検や導入後の移設まで、同社のサービスネットワークにより場所を問わず一貫したサポートを提供する。システムの操作は専用制御ソフト「M2COA PROCESS」1つで指示し、プリンター・ロボット・RIPが連携して動作するため、高度なソフトの知識が無くても運用できる。
「M2COA」の本体価格は1台税込935万円(プリンターは別売)で、日本国内で年間30台の販売を見込んでいる。
■M2COAの特長
(1)プリント工程の省人化・無人化により人手不足の解消と生産性の向上
最大3台のプリンターと連動し自動的にメディアを配置・回収を行うことで作業者1人当たりが受け持つプリンターの台数を増やす(省人化)と無人運転による自動生産(無人化)が可能
(2)安全柵による隔離が不要な自動ロボット
「協働ロボット」を採用し、作業者と接触しても安全が確保できる自動化システム
(3)様々な設置環境に柔軟に対応
SIer(システムインテグレータ)が不要。サービスマンのみで納入設置ができるシステムパッケージ
ロボットの可動範囲内で設置場所の変更が可能
(4)1つの制御ソフトの操作で簡単に運用
(5)同社のプリント品質安定機能により、自動生産時も安定した品質を提供
同社のプリンターに搭載される自動ノズルチェック機能とノズルリカバリ機能により安定した自動生産品質を実現