コニカミノルタ 高彩度でリアルな色再現と豊富な自動化機能 デジタル印刷システム発売
コニカミノルタ 2023年10月30日発表
コニカミノルタは、モニター画面に近い鮮やかな色合いを表現できるハイクロマトナー(高彩度トナー)採用のデジタル印刷システム「AccurioPress(アキュリオプレス) C84hc」(本体標準価格 税別940万2,000円)を11月10日より発売する。
「AccurioPress C84hc」は、独自の色再現性によりフォトビジネスやデザイン業務など新しい印刷需要を開拓した「AccurioPress C83hc」の後継機にあたる。高く評価を得たリアルな表現力に、断裁などの後処理、検品検査、用紙設定などを自動で行う豊富なオプション群を追加することで、印刷現場の効率化を推進し、ビジネス拡大をサポートする。
■「AccurioPress C84hc」が提供する価値
(1)ハイクロマトナーの広い色域を活用し、より自然で印象的な印刷物を提供
AccurioPress C84hcは、ハイクロマトナーの広い色域を活用することで、RGBのモニター色に近い色が再現できる。CMYKトナーでは再現困難であった夕焼けの紫、花のピンク、ハイキーなグリーンやブルー等をよりリアルに表現する。アパレルカタログやファッション系のアイテム写真等で、フォトグラファーやデザイナーの意図をより忠実に伝えることが可能である。
ハイクロマトナーは、粒状感が少なく、肌のざらつき感が抑えられた滑らかなスキントーンが得られるため、スタジオ写真の印刷、フォトブック印刷などに最適である。また、アニメの下書きやイラスト、ピンクや明るいグリーンの多い同人誌など、作者の色に対するこだわりを忠実に再現する印刷物を提供できる。
AccurioPress C84hcは、インパクトのあるPOPやポスター、パッケージへの活用などの印刷を通じて、製品や販促物の差別化も可能にする。
(2)豊富な機能を持つオプション群により印刷工程の効率化を実現
AccurioPress C84hcは、オプションのトリマーユニット(TU-510)を装着すると、四方断裁、クリース(折り目)、ミシン目などの用紙処理を組み合わせて自動で処理することができ、複雑な印刷工程にもかかわらず、短時間で大量生産することが可能である。例えば、1枚の用紙から21枚(3x7)の名刺作成、⻑尺紙への折り目加工、さらに最大で通紙方向に5本と通紙方向に対して垂直方向に2本ミシン目をつけられる。リアルで鮮やかな色再現による印刷物をインラインで後加工し、付加価値の高いアウトプットを効率的に実現する。
(3)デジタル印刷の特⻑を活かし、社会課題解決に貢献
労働人口の減少は殆ど全ての産業に共通する社会課題だが、特に熟練の技術者に依存している印刷業界では、より深刻である。AccurioPress C84hcは、オプションの自動品質最適化ユニット インテリジェントクオリティオプティマイザー(IQ-501)との組み合わせで、生産性を落とすことなく、色調や表裏見当をリアルタイムで監視し自動補正する。今まで熟練者が手間をかけていた作業が自動化されることで、経験やノウハウの少ないオペレーターでも高品質な印刷物を安定して生産することが可能である。別オプションのインテリジェントメディアセンサー(IM-101)は、用紙の種類と坪量を自動的に検知する。高度な専門知識やノウハウがなくても、検知結果により操作画面に表示された用紙の候補から選択するだけで、短時間で適切な用紙設定が可能である。
また、気候変動や限られた資源といった環境問題への社会的関心の高まりにともない、印刷物やその印刷工程に対する要求も変化してきている。AccurioPress C84hcは、必要な時に必要な場所で必要な分だけ印刷することができるというデジタル印刷機の特⻑を活かし、多様化するニーズに合った高付加価値の印刷物と印刷工程の効率化を提供する。在庫費用と工数を削減するだけでなく、廃棄ロスも最小化することができ、環境負荷低減にも貢献する。