Sansan 決済領域に参入 「Bill Oneビジネスカード」を提供

Sansan 2023年5月30日発表


 Sansanは、インボイス管理サービス「Bill One」のオプションサービスとして、「Bill Oneビジネスカード」を6月1日より提供開始すると、5月30日に発表した。
 Bill Oneを契約中のユーザーは、本カードを利用手数料なしで利用できる。Bill OneとBill Oneビジネスカードを併せて活用することで、経理業務の生産性をさらに向上させ、カード支払いにおけるインボイス制度や電帳法への対応も可能にし、月次決算の加速を実現する。

 Bill Oneは、郵送で届く紙の請求書やメールに添付されるPDFの請求書など、あらゆる請求書をオンラインで受領・データ化し、月次決算の加速を後押しするインボイス管理サービスである。
 企業間の主要な決済手段として、請求書と法人カードが存在しており、特にクレジットカードの利用が広まっている。同社が行った法人カードの実態調査では、約半数の人が「ここ数年、法人カードで決済するサービスの利用が増えたと感じる」と回答しており、今後はさらに利用の増加が見込まれる。
 一方で、法人カードの管理業務においてはアナログな業務課題が存在しており、月次決算の加速を阻害する要因となっている。同社の調査によると「証憑(領収書や請求書)の回収に時間を要している」「証憑と利用明細との照合に時間を要している」など、経理業務における大きな課題があることが分かった。さらに、10月より開始するインボイス制度によって、受領した証憑が適格請求書の必要項目を満たすかどうか確認する必要があるなど、法人カード業務はさらに複雑化することが見込まれる。

 そこで今回、法人カードの業務課題を解決し、月次決算を加速する「Bill Oneビジネスカード」の提供に至った。Bill OneとBill Oneビジネスカードを併せて活用することで、企業間の主要な決済手段である請求書および法人カードに関する業務をBill One上で一元管理できる。

■Bill Oneビジネスカードの概要
 Bill Oneビジネスカードは、これまで同社が培ってきたデータ化技術を生かして法人カードの課題を解決し、月次決算を加速する法人カードである。主な特徴は以下の通り。

 ● アナログな法人カード業務を効率化
 Bill Oneビジネスカードを使えば、カード利用明細と証憑の自動照合が可能になる。Bill Oneにアップロードされた証憑は翌営業日中にデータ化され、カード利用明細の金額と合致しない場合はアラート表示がされる。これにより、これまで経理担当者が目視で行っていた照合作業を効率化できる。また、カードの利用後は、利用者に対してBill Oneから自動で証憑アップロード依頼が届くため、経理担当者が都度利用者に証憑提出の督促を行う必要もない。
 ● インボイス制度および電子帳簿保存法に対応
 2023年10月のインボイス制度開始までに、カード利用後に受け取った証憑が適格請求書かを確認できる機能を実装予定である。これにより、手間のかかるインボイス制度への対応工数を削減することができる。また、カード利用後に提出された証憑は電子帳簿保存法の要件を満たした形で保存される。
 ● 不正利用リスクへの対応
 利用するカードごとに、利用上限額や利用可能期間の制限、さらに特定のジャンルの利用先の排除を行うことができる。また、発行した全てのカードの利用状況は、リアルタイムでBill One上に連携される。これらにより不正利用のリスクを低減する。

【Bill One ビジネスカードの基本情報】
《カード名称》 Bill One ビジネスカード
《提携ブランド》 Visa
《提携パートナー》 株式会社インフキュリオン
《カードタイプ》 クレジットカード(通常のクレジットカード加盟店で利用可能)
《発行形態》 バーチャルカード・リアルカード(3Dセキュア2.0対応予定)
《カード発行枚数》 上限なし
《初期費用・年会費・発行手数料》 無料
《海外事務手数料》 無料
《1か月あたりの利用限度額》 最大1億円
《支払方法》 銀行振込 ※口座振替(予定)
《支払期日》 銀行振込 毎月15日(金融機関非営業日の場合、前営業日) ※変更の可能性があります。
《証憑データ化項目》 取引先名/総額/通貨 ※適格請求書発行事業者番号/消費税率/消費税額(予定)