コニカミノルタ 教育データ活用を可能にする学校教育向けソリューションtomoLinksの販売開始
コニカミノルタ/コニカミノルタジャパン 2023年5月1日発表
コニカミノルタとコニカミノルタジャパンは、学校教育向けソリューション「tomoLinks」(トモリンクス)の正式販売を全国の教育機関や教育事業者に向けて開始したと、5月1日に発表した。まず「学習支援」サービスの販売を開始し、「先生×AIアシスト」と「授業診断」サービスは、プレビューリリースとして5月1日より先行販売を開始した。なお、「先生×AIアシスト」と「授業診断」サービスは、今夏から一般提供開始を予定している。
コニカミノルタは、これらのサービスを4年間にわたって実証実験を繰り返しながら開発し、導入校におけるICT利活用の推進に成功している。特に「先生×AIアシスト」は、国内で初めて紙教材を含むあらゆる教材に対応可能な教育データ分析AIサービスとなる。コニカミノルタは、5月10日より東京ビッグサイトにて開催される教育総合展(EDIX)に出展し、「tomoLinks」の全サービスを展示する。
教育の場においては、2019年に文部科学省がGIGAスクール構想を提唱し「Society5.0」という時代を生きる子ども達にとって、PC端末は鉛筆やノートと並ぶマストアイテム」というメッセージを発信した。この構想によって学校内のICT環境が飛躍的に充実したが、より簡単に安心して利用できる学習支援サービスの進化が今求められている。また、NEXT GIGA時代を見据えた際には、教育データの利活用に注目が集まっており、Society5.0のコンセプトであるサイバー(仮想)空間とフィジカル(現実)空間の融合が教育の現場でいかに実現されていくか、具体的な提案が必要とされている。
これらの課題に応える新しいソリューションとして、「tomoLinks」は開発された。「tomoLinks」は、児童生徒と学校、家庭の学習活動を繋げて支援する「学習支援」、児童生徒の多様な学習活動を分析して効果的な学習を提案する「先生×AIアシスト」、教室内の画像データから授業内容を分析して授業での学習効果の最大化を支援する「授業診断」の3つのサービスを提供する。
コニカミノルタおよびコニカミノルタジャパンは、「tomoLinks」を通じて、教員、児童生徒、保護者に寄り添い、教育の場の課題を解決しながら、日本の教育の新たな進化に貢献していく。
【tomoLinksが提供する価値】
■教員、児童生徒、保護者に寄り添い日本の教育に変革をもたらすクラウド型学習支援サービス
「tomoLinks」は2019年から開発をはじめ、教育現場のフィードバックを製品に反映しながら開発を進めてきたクラウド型学習支援サービスで、以下の3つのサービスで構成されている。これらのサービスを学校の教育プラットフォームとして導入することで、デジタル端末だけでなく教育データの効果的な活用が可能になり、子どもたち一人ひとりの力を最大限に引き出す個別教育の実現を推進する。
(1)「学習支援」サービス
教員、児童生徒、保護者が直観的に操作できるわかりやすいUI(ユーザーインターフェース)で、ICTを使った双方向授業や遠隔授業、連絡帳などの学校と家庭の両方の学習活動をオールインワンで実現できる。
(2)「先生×AIアシスト」サービス
子どもたちの教育データを元に一人ひとりの学力定着度合いをAIが分析し、それぞれの児童生徒に合った学びの学習方法を提案する。
(3)「授業診断」サービス
授業の様子をAI分析し、児童生徒の発言量や挙手、視線などをデータ化する。さらに教員や実習生の板書や机間指導などを分析し、児童生徒の学力と教員などの指導力の両方の成長を支援する。
■国内初、紙教材を含むあらゆる教材に対応可能な教育データ分析AI
「tomoLinks」の「先生×AIアシスト」の分析AIは、国内で初めて教材に依存せずに、学校が所持している既存の学力データや、新たにデジタルで提供される様々な企業の教材の学力データなどを分析することが可能である。先行導入している大阪府箕面市の小中学校では、児童生徒約1万3,000人の10年分の学力テストや、生活状況調査から把握できる環境データを元に、独自の分析AIモデルを作成して教育データの活用を実践した結果、60%以上の児童生徒の学力が向上し、デジタル学習教材に取り組む児童生徒が5.5倍に増えた。
従来、教材と分析AIが紐づいて一体となって提供されていたが、「tomoLinks」は、教材選択の制限を開放し、児童生徒一人ひとりがそれぞれに取り組んできた学習内容に基づいて、個別に最適な学習内容を提示する。
現在、箕面市以外の複数の自治体への提供準備を開始しており、地域の子どもたちの実情に合わせた教育データ分析AIの提供を進めていく。さらに、「先生×AIアシスト」は、教育事業者に対しても提供を開始する。事業者の教材と併せて利用することで、従来の教材のAI化が可能になる。教材としてNHK for Schoolの動画コンテンツをはじめ、以下の教育事業者と連携し、今後さらに教材を拡大していく。
・ 株式会社イージア
・ 株式会社教育同人社
・ KENTEM(株式会社建設システム)
・ 株式会社増進堂・受験研究社
・ 東京書籍株式会社
・ 株式会社日本コスモトピア
・ 広島県教科用図書販売株式会社