ミマキエンジニアリング 同社初のテキスタイル・アパレル向けDTFプリンターを4月発売
ミマキエンジニアリングは、テキスタイル・アパレル印刷用途に向けて、同社初のダイレクト トゥ フィルム(Direct To Film、以下 DTF)プリンター「TxF150-75」およびDTF専用 熱転写顔料インク「PHT50」を開発、4月より販売を開始すると、2月22日に発表した。また、新製品の販売開始に先立ち、2月28日より開催の展示会「JAPAN SHOP 2023(東京ビッグサイト)」において同新型機を出品する。
DTFプリントとは、テキスタイル・アパレル業界、特にTシャツに代表されるウェアプリント市場で急速に普及している印刷方式である。DTFプリントは、まず、転写用の特殊フィルムにプリンターで直接デザインを印刷する。次に、印刷したフィルムにホットメルトパウダーと呼ばれる粉をふりかけた後に熱を加えて乾燥させることで、フィルム上に転写可能なインクの層を形成する。形成されたインクの層を熱プレスによってTシャツなどの生地に転写させることで、成果物が完成する。
「TxF150-75」は、DTFプリントの転写シート作成に用いる最大印刷幅80cmのインクジェットプリンターである。CMYKおよび白の5色で構成されたDTF専用の熱転写顔料インク「PHT50」は、繊維の安全性に関する国際規格「OEKO-TEX(エコテックス)」の取得に必須のECO PASSPORT認証を3月末に取得予定である。
これまでのDTFプリンターは、「インク吐出不良」や「白インクの詰まり」が課題となっていたが、同社はプリンターのインク包装形態にアルミパックを採用する脱気インク設計を採り入れるとともに、白インク循環機能MCT(Mimaki Circulation Technology)を搭載することでこれらの課題を改善している。また、安定稼働をサポートするMimakiの技術NCU(Nozzle Check Unit)とNRS(Nozzle Recovery System)を搭載。仕事を止めずに継続して出力し、顧客の仕事をサポートする。
「TxF150-75」は4月の販売開始を予定しており、本体価格は130万円(税別)で、Tシャツをはじめとするウェアプリント用途を対象に、全世界で年間600台の販売を見込んでいる。なお、DTFプリントに向けて同社が提供する製品は、プリンターとインク、RIPソフトで、転写シートの作成に用いるフィルム、ホットメルトパウダー、パウダー塗布装置および後加工機、熱プレス転写機についてはプリンター販売時、同社の推奨仕様を顧客に提示する。