ブラザー工業 新たな産業用印刷領域に挑戦 同社初のラテックス大判プリンターを開発
ブラザー工業は、屋外広告、各種ポスター、インテリアデコレーションなどのサイン・ディスプレイ用途向けの大判プリンター、ラテックスワイドフォーマットプリンター「WF1-L640」を新たに開発したと、2月6日に発表した。今後、「WF1-L640」の発売に向けて、展示会への参考出品などを行っていく。
ブラザーは、2030年度に向けたブラザーグループビジョン「At your side 2030」で、産業用領域の拡大を掲げている。そして、このビジョン達成に向けた2024年度までの中期戦略「CS B2024」では、「未来の事業ポートフォリオ」の創出に向けて、「インクジェットを核としたプリンティング技術の進化、応用範囲の拡大」を目指して活動を進めている。
このたびブラザーが初めてサイン・ディスプレイ用途向けに開発したラテックスワイドフォーマットプリンター「WF1-L640」は、布に印刷するガーメントプリンターの開発などで培ってきたインクとプリントヘッドの自社技術を生かして新たな領域に挑戦する製品である。
「WF1-L640」で採用している新開発のラテックスインクは、広い色域を実現し、表現豊かな発色を実現しながら、屋外での広告物などに使える高い耐候性を持つ。同時に、水性インクであるため環境に優しく、また、飲食店や教育機関、医療機関などでも安心して使用することができる。
今後は、5月にドイツのミュンヘンで開催予定のスクリーン印刷およびデジタル印刷業界向けの展示会「FESPA」、3月に開催される「新世紀GPXサイバーフォーミュラ World Tour Exhibition 名古屋GP」への出展を検討しているほか、さまざまな機会を通じて製品の認知拡大を進めるとともに、顧客とのコミュニケーションを進めながら市場への投入を目指していく。
なお、本製品は、ローランド ディー.ジー.株式会社(静岡県浜松市)よりRIPソフトの提供を受けている。