コニカミノルタ 学習支援サービスが文科省の学習ログデータ取扱い方針に対応

 コニカミノルタは、教育業界向け学習支援サービスtomoLinks(トモリンクス) の学習eポータル機能(先生×AIアシスト)について、2023年春の正式サービス開始に向け、利用受付を開始すると11月22日に発表した。「tomoLinks 先生×AIアシスト」は、11月に文部科学省から示された学習ログデータの取扱い方針に、いち早く対応して運用される学習eポータルシステムとなる。また、文部科学省が実施する令和5年度4月全国学力・学習状況調査・中学校英語「話すこと」等での利用も可能である。

 コニカミノルタは、tomoLinksの最新機能である「tomoLinks 先生×AIアシスト」の開発を進めている。「tomoLinks 先生×AIアシスト」は、学校独自のテストやドリルを含むあらゆる学習データを分析して、児童生徒個別に最適な学習を提案する学習eポータルシステムである。
 コニカミノルタは、「tomoLinks 先生×AIアシスト」において、文部科学省の示す学習ログデータの取り扱い方針を踏まえた、他社に先駆けた先行的なサービスとして、安心安全なデータ運用を実現する。この運用は、文部科学省CBTシステムMEXCBTの利用にも適用され、令和5年度4月からの全国学力・学習状況調査・中学校英語「話すこと」等での利用が可能である。

【「tomoLinks 先生×AIアシスト」が提供する価値 】
(1) 安心安全な児童生徒の学習データの運用
 「tomoLinks 先生×AIアシスト」は、学校で選択された教材やテストのデータにとどまらず、全国学力調査を始めとする全ての児童生徒が利用するCBT(Computer Based Testing)にも対応している。この安心安全な運用のため、文部科学省は11月11日に、令和5年度については、全国学力・学習状況調査では学習eポータルに学習ログデータを保存しないことを決定し周知した。また、コニカミノルタは、学習eポータルの学習ログデータ利用に不安を感じる教育委員会からは、安心安全な利用を実現する新しい運用ポリシーの強い要望を受けている。
 このような不安を解消するべく、コニカミノルタは個人の学習ログデータの厳密な管理方針にいち早く対応し、令和6年度以降もアプリ開発を含む商業的な利用を目的とした個人データの利用を行わないこと、教育委員会や家庭からの個人データの削除や解約時のデータ破棄などの依頼に対応する運用を行うことを決定した。一般的な学習eポータルシステムの利用条件にされている、児童生徒の学習データが民間事業者やその関係会社のビジネス開発に利用されることや、その削除依頼が対応されないことなど、教育委員会の個人データの取り扱いに関する懸念を解決する学習eポータルとして、安心して利用することができる。

(2) 多様な学習データへの対応と多面的な分析による最適な学習方法の提案
 「tomoLinks 先生×AIアシスト」は、デジタルドリルなどに加えて、その他の様々なテストや課題に対応し、学習状況を分析することができる。特に、自治体や学校独自のテストや生活環境情報などにも対応可能なため、それぞれの教育現場により一層適した学習支援を行うことができる。大阪府箕面市における先行導入では、個人情報の保護に配慮しながら、児童生徒1万3,000人の9年分の学力調査データと生活状況調査データを用いて、一人ひとりの学習状況を分析し、予測シナリオに基づく成長に向けた指導改善を実証してきた。

(3) 教育委員会や学校毎に個別最適化された分析AIモデルの開発と提供
 「tomoLinks 先生×AIアシスト」で利用する分析AIモデルは、共通モデルとしてではなく、教育委員会や学校別に個別に最適化して提供される。これにより、地域や学校などが重点を置く教育方針や学校全体の学習状況に合致する学習支援が可能である。指導者の授業計画での活用だけでなく、自治体や学校の教育方針検討の意思決定に役立つ情報も提供する。

(4) 豊富な連携教材により多様な学習状況に最適な課題提案を実現
 「tomoLinks 先生×AIアシスト」は、児童生徒個別の学習分析を行い、より効果的な学習方法を提案する。現在、連携する教材を拡大しており、すでに対応を表明している下記の教材を始め多くの教材が「tomoLinks 先生×AIアシスト」に対応する予定である。「tomoLinks 先生×AIアシスト」は、児童生徒により適した学習環境を提供するため、オープンな学習eポータルとして、今後も教材を始めとした様々な連携を広げていく。
 ●東京書籍 問題データベース タブレットドリル、標準学力調査
 ●増進堂・受験研究社 自由自在シリーズ等
 ●日本コスモトピア みんなの学習クラブ