リコー 3製品1サービスがグッドデザイン賞を受賞
リコーは、「RICOH HANDY PLASTIC SENSOR B150」など3製品1サービスが2022年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞したと、10月7日に発表した。また、「RICOH HANDY PLASTIC SENSOR B150」は、グッドデザイン・ベスト100に選出された。
【受賞製品とサービス】
・「RICOH HANDY PLASTIC SENSOR B150」
・「RICOH THETA X」
・「RICOH Pro Z75」
・「LIFE PARTS」
■「RICOH HANDY PLASTIC SENSOR B150」
《審査員の評価》
この春からプラスチック資源循環促進法が施行され、いよいよ全ての企業に脱炭素社会に向けた具体的な実行力が求められている。
本提案は、いままで専門領域だったプラスチックの分別を圧倒的にコンパクトかつ手軽にしたことで、いつでもどこでも誰もが、正しくプラスチックの分別ができる全く新しいソリューションである。私たちは、普段の暮らしのなかでプラスチックの種別まで意識することはあまりない。いままで専門領域だったプラスチックの分別を身近なものとすることで、脱炭素社会に向けて人の意識を変えていく提案であると高く評価された。
■「RICOH THETA X」
《審査員の評価》
単なる全天球カメラとしてではなく、SaaS+aBoxの一部としてこのカメラを定義することによって、360°映像を活用したサブスクリプションサービスの可能性が見えてくる。
近年、あらゆる事が対面からオンラインへ、又は複合的に行う必要性が高まっているが、補完としての360°画像、映像だけではなく、クラウドサービスと組み合わせることによって、より付加価値の高い体験を実現できるであろう。ビジネス仕様を前提としたハードとしての使い勝手の向上、ソフトウエアアップデートのシンプル化もUXとして合理的である。
■「RICOH Pro Z75」
《審査員の評価》
高品質な印刷と高生産性が絶対条件である商用印刷機器の世界で、そのニーズに応えるべく生み出された商用インクジェットプリンター。
その素晴らしい機器性能は、一筋の精鍛な強さを持つ2色で体現され、本体部と用紙の搬送部はカタチと色のコントラストで変化を視覚化し、静寂の中で動きを感じさせる。それらは大型産業用機器のブランドとして効果的な印象を形作ることに成功している。持ち手形状など細部にも工夫が凝らされており、バランスよく組み込まれた緩やかな曲面等は精緻感ある造形美に導く。また作業性を向上させるための操作パネルの配置改善、負担を軽減する簡易検査台や給紙リフターなど、現場観察からの知見に基づいた魅力的なアイデアが、本体の印象に溶け込み高いレベルで融合されている。
■「LIFE PARTS」
《審査員の評価》
発展途上国が抱える課題に向き合い、広い視点で抽出された複数のニーズを自社のリソースと紐付けて統合的に扱うことで多面的なプロジェクトとして生まれた取り組みは、技術や商品の提供にとどまらず受け取り手のニーズに寄り添った短期的支援と長期的支援を緩く組み合わせている点がユニークだ。
デジタルデータや3Dプリンターを活用してオーダーメイドで幅広い規模に対応した商品開発とそのレンタルサービス、農業のデジタル化や業務効率に関する教育、水力発電の仕組みや循環型社会を伝えるワークショップの一連の活動は、海外だけでなく日本でも展開が可能で広い可能性を持つ。活動の価値を高めて取り組みを持続可能にするには、ブランディングの視点でビジョンや活動の価値をわかりやすく伝え、クリエイティブで芯の通ったマネジメントが必要となる。今後は大企業が持つブランディングのリソースを活用したさらなる発展に期待したい。