東芝テックとCollaboGate Japanがデジタル庁「Trusted Webの実現に向けたユースケース実証事業」に採択

 東芝テックとCollaboGate Japan(株)(以下 CG)は、デジタル庁が公募した国家プロジェクト「Trusted Webの実現に向けたユースケース実証事業」に採択されたと、9月13日に発表した。
 両社は、デジタル複合機でスキャンした電子化文書の流通システムを構築することで、機密性や真正性が求められる紙文書を扱うワークプレイス業務のデジタル化を推進し、導入企業のパフォーマンス向上と効率的な業務運営を実現するためのプロトタイプの企画・開発を行う事業検証を行う。

【実証事業の背景】
 社会においては、不確かな情報や不正なデータが流れることでのデータの信頼性への懸念や特定サービスへの過度な依存、個々に管理されているデータの未活用など、デジタル化の中でさまざまな課題が生じている。「デジタル社会」への移行にあたり、現状のインターネットやウェブ技術だけでは責任関係や安心を得られず、「Trust」の再構築が必要である。
 そこで、信頼できる自由なデータ流通を目指し、互いのデータの真正性が担保された仕組みである「Trusted Web」の要件を備えたプロトタイプシステムの企画・開発事業がデジタル庁より公募された。

【実証事業の概要】
 本実証事業では、分散型ID技術であるCGのE2Eセキュリティソリューションを活用し、デジタル複合機でスキャンする電子化文書の真正性を担保、改ざん検証可能なシステム構築を目指す。東芝テックのデジタル複合機でスキャンするデータを検証可能な電子文書として文書管理システムに保管する。本システムにより、監査証跡の必要な文書業務のデジタル化を推進し、導入企業のパフォーマンス向上と効率的な業務運用を実現するサービス提供を目指す。
 本実証事業を通じて、日本企業が高い世界シェアを誇るデジタル複合機業界での「Trusted Web」の普及、ひいては複数のIoT製品分野への応用が期待できる。今後、サイバーとフィジカルとの融合がさまざまな分野で進展していく中で、ヒトとモノあるいはモノとモノとの信頼できるデータ流通の促進に貢献する。